オウム真理教の元信者、菊池直子被告が、最高裁が上告を棄却したことで、『東京都庁小包爆弾事件』で無罪確定になりましたね。
(無罪が確定したから、「被告」じゃなくて「さん」と呼ばないといけないのかもしれないですが、現時点では、申し訳ないですが、被告のままで表記させてもらいます。)
二審で無罪判決が出た時も、ビックリしましたが、最高裁でも無罪とは、納得いかなすぎて、あいた口がふさがりません。
ニュースサイトのコメント欄や、ツイッターなどを見ても、納得できない!といっている人の、いかに多いことか。
ただ、検察が有罪を立証できなかったのは確かなようなので、一審の裁判員裁判で有罪で、高裁・最高裁が無罪という判決を下したということは、裁判官というのはさすがは法の番人、冷静かつ優秀な方だったんだろうなと推察されますが・・・
それでもやっぱり、私のような庶民は、20年も逃げ回った人が無罪と聞くと、「え?なんで?散々世間に迷惑かけておいて!」と、感情論で考えちゃいます。
菊池直子被告は、何も知らずに手伝っていただけかもしれないけど、指名手配されてからは、自分のやっていたことが凶悪事件の一端を担っていたことが分かったんだから、さっさと自首して捜査に協力するという選択肢もあったはずです。
20年も逃げ続けて、警察に要らぬ手間をかけさせ続けたことは、罪だと思いますが、事件が風化して、そんなに世間の目も厳しくなくなってきたんでしょうか。
「逃げるは恥だが役に立つ」って、正にこのことですよね(笑)
まぁ、無罪とはいえ、今後、職を得て普通の人生が歩めるとは、とうてい思えないので、社会的には死んでいるも同然ということで、「ある意味死刑」なのかもしれないです。
ところで、菊池直子被告は、大阪教育大付属高校出身なのですが、あんなに頭のいい人が、どうして一生を台無しにするようなことに、のめり込んでしまったのか。
菊池被告以外にも、教団の主要メンバーは、高学歴な人が多かったですし、頭のいい人は、考えなくていいことまで、あれこれ考えすぎてしまうんでしょうか・・・
教育大付属高校、と言っても、他府県の人には分からないかもしれませんが、iPS細胞でノーベル賞を受賞した、京大の山中伸弥教授も、大阪教育大付属高校出身です。
あ、でも『浪速のエリカ様』こと、上西小百合譲も、教育大付属だから、勉強に関する頭の良さはあっても、人様に迷惑を掛けずに人生を生きていくというスキルを持っているとは限らないかもwww
ふと思ったんですが、人ってやっぱり、どんなに高尚な生き方をしようと思っても、それが「組織」になってしまうと、結局は人間関係や力関係の中で生きていかざるを得ないんだな、と。
正しく生きよう、よりよく生きようとした結果がこれかと思うと、その点に関してだけは、とてもお気の毒に思うんですが、自分で選んだ道なので、自分で蒔いた種は自分で刈り取るしかないんでしょうね。
逃亡中には、かくまってくれた男性とのラブストーリーもあったようで、映画になりそうなお話ですが、実は、菊池直子被告の逃亡生活にヒントを得て作られた映画がちゃんとあります。
この『潜伏』という映画は、人それぞれの好みや考え方にもよるんですが、オウムに人生台無しにされた方々のことを考えると、私的には、あまり入り込めない映画でした。
なので、レビューなどは割愛し、オススメもせずスルーするのですが(笑)、オウムの事件をリアルタイムで知らない人には、もしかしたら、ただの映画として、ニュートラルな気持ちで見ることができるかもしれません。
よくよく考えたら、サリン事件や都庁爆破事件で、今も後遺症に悩んでいる方々もおられるのに、何十年も逃げ隠れして、何してるんだか!という想いが強すぎて、同じ女性としても共感できないです。
「そもそも逃亡生活なんかしなかったら、そんな悲しい恋をせずに済んだのでは?」と、意地悪な気持ちになってしまう自分が、たまらなくイヤですが(笑)、それほど凶悪な事件を起こした教団の中枢にいた女性なんです。
厳しいこと言うな~と思う人もいるかもしれませんが、カルト集団による犯罪やテロで、何の罪もない人が命を失ったり、後遺症で苦しんだり、そんな理不尽なことが二度とないよう、国民全員で目を光らせておかなければならない、というのが私の考えです。
最後になりますが、地下鉄サリン事件で人生が変わってしまった方をご存じない方は、2分足らずの動画なので、ぜひ下記の動画をご覧ください。
妹さんを介護しているお兄さんが、冷静に現状を語っておられるのが印象的です。
事件現場に居合わせて被害に遭った妹さんだけでなく、妹さんのご家族や、ご実家の弟さんの人生まで変わってしまったんです。
表に出てこないから私たちが知らないだけで、同じ状況の方は、まだまだたくさんおられます。
動画を見たら、自首するのが恐かったから、とか、愛した人からの求婚を断らなければならなかった、とか、何言ってんだか!と言いたくなるのも、分かっていただけるのではと思います。
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