インドネシアでの新幹線受注競争、中国が正式に受注しましたね。
金額面で、中国の提示した条件が魅力的だったことが決め手のようなんですが、
私的には、金額の安さを無理に競り合わなくて、その結果受注できなくて、逆によかったと思っています。
何年もご苦労されてきた関係者の方には、申し訳ない言い方なんですけど。
今後、今回の受注競争を学びにして、中国と日本に競り合って、より安くなるよう仕向ける国も出てくるとも限りませんし、そんなディスカウント目的で競争を煽る国のために、身をすり減らすようなことをしなくてもよいと思うんです。
まるで、いろんな電機屋さんに、一番安い見積もりを出させてお店同士を競わせるお客さんみたいな(笑)、そんなお客さんを相手にしなくても、と思うのです。
日本のアピール点は、確かな技術力と安全性なのだから、正確な工期の見積もりと、そこにかかるコストをアピールすればいいと思うんですが、世界の求めるものは、私たち日本人の考えているものと違うんだろうか・・・
すべての国の人が、鉄道に運行の正確さとか、安全性を求めてないのかもしれないな、と思うこともあります。
もしかしたら、日本の考え方は、先方の求めるものとかけ離れていて、その先方の考えをくみ取る事が必要なのかもしれませんが、それにしても・・・
ちなみに、日本の試算した工期4年、そして試運転2年の合計6年、対して、中国は、工期3年。
私は、鉄道建設は全くの素人ですが、インドネシアも地震国なので、どう考えても日本の試算の方が信用できて、日本の新幹線を採用した方がよいように思うのですが・・・
あと、日本の鉄道の、優秀な運行システムを、もっとアピールした方がいいように思います。
作って納品して、ハイ終わり!みたいな、中国の仕事よりも、長い目で見たらオトクなお買い物だったなぁ~と思ってもらえるような、そんな仕事を日本人にはしてもらいたいと思うんです。
それにしても、日本の出した試算の半分の工期でできるなんて、中国ってすごいですよね(笑)
まぁ、57階建てのビルを、24時間体制の人海戦術で、19日で作っちゃうお国柄だから、可能なのかもしれません。
ちなみに、うちの近所で今、10階ちょいのマンションを建設中なんですが、工事が始まってから3カ月位たちますが、やっと基礎工事終わるかどうか、みたいな感じです。
ビルの建設期間って、ざっくりと言うと、フロア数+5カ月位(フロア数+3カ月位という説もあり)が、だいたいの工期の目安なんだそうで、そこから考えると、うちの近所のマンションは、妥当な線をいっていることなりますね。
地震がある国(日本)と、それほどない国(中国)には、建物を作る際の意識にこれほどまでの差があるのだな、と実感した次第です。
だからといって、安全面を度外視した提案は、日本としてもできないわけですが、日本にとって大事なものが、海外の人にとっては、かならずしも大事じゃない、という視点も、これからは必要になってくるのかもしれませんね。