自閉症スペクトラム・受動型の中学生男子★英語の勉強奮闘記1(きっかけ編)

我が家の子供は、現在中学1年生の男子(通称「チビ」)です。

「自閉症スペクトラム・受動型の傾向がある(以下、略してASD)」ということで、学校や、カウンセラーの先生、小児科の先生のサポートをいただきながら、普通学級で勉強しています。

知的な障害はないのですが、人とのコミュニケーションが苦手で、独特な物の捉え方をし、運動が苦手で、手先をうまく使うことができません。

少し前の運動会の練習時期には、初の3学年合同の入場行進練習の時、3学年の先生やリーダー全員で、自分のクラスをそれぞれ大声で同時に指導するので、チビがパニックになってしまい、保健室に連れていかれたり・・・(笑)

今も、数学が丁度図形の学習に差し掛かっていて、コンパスや定規がうまく使えなくて、癇癪をおこしている時期にいます。

普段、普通にしていれば、他のお子さんと何ら変わりなく見えるのですが、精神的にも肉体的にも不安定なので、育てていく上で色々と工夫が必要になります。

そんなチビが先日、英検4級に合格したのですが、お友達のママから、どうやって英語を勉強しているのか聞かれました。

中学1年で4級というのは、世間的にはそんなにたいした事はないんですが、頼りなげなチビが合格したので、先方は口には出しませんでしたが「え?なんでこんな子が?」と、意外に思われたんだと思います(大汗)

そういえば、ネット上には、何年も英語の勉強を先取りしている、とびぬけて優秀なお子さんの勉強記がたくさんありますが、うちのチビみたいな、他の人よりむしろ発達が遅れている子の勉強記って、あまりないんですよね。

なので、同じことで悩んでいる方の参考になれば嬉しいなと思い、恥も含めて、全部記録に残していきたいと思います。

チビが英語の勉強を始めたきっかけ

うちの子供の年代(今の中学1年とその前後)というのは、丁度英語教育の過渡期で、色々な試行錯誤や、制度の変更の真っ只中にいる世代です。

そして、正確な年は忘れたのですが、今から4~5年ほど前に、当時の橋下大阪府知事の方針で、公立高校の入試に、民間の検定資格による優遇制度が発表されました。

【引用】英語・公立高入試にも民間検定試験 大阪府、3種類採用

この表を見て、度肝を抜かれたのですが、公立入試の英語が100点に換算される対応級が、英検準1級だったんです。

私が学生の時代は、英検2級が履歴書に書いてあればOKの時代だったので、私自身も英検2級しか持っていないのですが、思えば、私が取得したのが、就職活動を見据えた大学生の三回生の時。

しかも恥ずかしながら、2級の2次面接試験を一度落ちて(笑)、2次試験だけ再受験したので、2級を取得するまで英検2回分の時間を要してしまい、危うく就活の履歴書に間に合わなくなるところでした。

英語の勉強は、大学生の英検やTOEFLの時も、社会人のTOEICの時も、随分苦労し、自分の物覚えの悪さを呪い続ける日々だったので、ニュースを見ながら、子供には英語の勉強で苦労してほしくないな~と、心の底から思っていました。

「英語を好きになってほしい」というのが一番の願い

橋下さんの方針のニュースを見て一番強く思ったのは、「英語ができるようになってほしいこと」ではなく、「英語を好きになってほしい」ということ。

私は、小学生の頃から洋画や洋楽が好きだったので、英語の勉強がダイレクトに趣味につながりました。

英語が好きだと、英語の勉強法を工夫したり、勉強したりするプロセスそのものが楽しいんです。

私は英語が好きな割に、その物覚えの悪さから、勉強にはとても苦労しましたが、英語が好きだったので、なんとか勉強を続けてこれました。

でも、もし英語が嫌いだったら、さぞかし勉強が苦痛だったろうな~と思うんです(私の大嫌いな数学に置き換えてみると、その辛さが分かりますwww)。

うちのチビは、洋画にも洋楽にも興味がない上に、人一倍好き嫌いがハッキリしすぎているので、英語の勉強の導入には工夫が必要だなと感じました。

そうなると、普通は、遊びを取り入れた英会話の勉強が一番楽しいだろうと思ったのですが、実は、我が家はそれで一度失敗をしています。

一番最初に選んだ英語教材は、ベネッセのビーゴ

橋下さんの方針発表以前からも、元々子供の英語教育には興味があったので、最初は、ベネッセのビーゴという、英語教材を毎月取り寄せていました。

ビーゴは、ゲームやキャラクター育成を取り入れた、なかなか楽しい教材で、パソコン操作の練習にもなると思い購入したのですが、残念ながら、うちのチビには合いませんでした。

ゲームや育成は、あくまでもゲームや育成であって、英語と結びつかなかったんです(爆★)

(補足ですが、ビーゴは全然悪くないんです。当時はまだ発達の検査を受けていなくて、子供の特性をきちんと理解していなかったので、子供に合った教材を選んであげることができなかった私の責任です。)

なので、決して高すぎる目標があるわけではないけれど、カンタンで楽しいだけでもダメなんだ、と、そのさじ加減が難しいな~とは、チビが小さい頃から考えていました。

うちのチビは人とのコミュニケーションが「苦手」というのを通り越して「苦痛」に感じるタイプなのと、抽象的なことを理解して、実生活の別のシチュエーションに発展させたりするのが難しいんです。

抽象的なことが苦手というのは、一言では難しいのですが、例えば、「今日の調子はどう?」みたいなことを聞かれると、「今日の調子はどう?ってどういう意味?」と、質問に質問で答えたりします。

あと、文章をそのものズバリの意味で受け取るので、おばあちゃんがやってきて「お母さんいる?」と聞くと、「お母さんいるよ」と答えて、無言で棒立ちになります。

通常、こういう場合は、「お母さんいたら、呼んでくれるかな?」という意味なのですが、「お母さんいる」という言葉そのままを受け取って、そこからの発展がありません。

あと、前出のビーゴの失敗のように、「ゲーム」と「英語」が同時進行していたら、どちらか片方、自分が注意を向けた方の情報しか頭に入ってこない、という特性もあります。

今あげたのは、ほんの一例にすぎず、生活全般で、コミュニケーションやものの捉え方が独特なので、英会話などの、先方からどんな質問が飛んでくるか分からないという状況は、ストレス以外の何物でもないんです。

なので、うちのチビには、元から教材が全て用意されていて、自分で考えて工夫する余地がなく、やれと言われたことを黙々とこなす教材の方が、性に合っているではなかろうか、と考えました。

そして、だれかと対面で学習するよりも、一人でじっくりマイペースに、でも、時間の感覚が希薄なので、つかずはなれず誰かの目が届く環境で、文法や書き取りの座学をさせたほうがいいような気がしました。

そして次に選んだのは、公文の英語

ということで、英語のお勉強は、英会話ではなく、座学でアルファベットや文法を学ぶという、最近の時代の流れと真逆を行く、昔ながらの勉強方法を試してみることにしました。

そこでまずは、もともと国語と算数でお世話になっていた公文で、小学4年の11月の無料体験学習から、まずは軽い気持ちでお試し、ということで英語学習をスタートしました。

ビーゴで失敗しているので、「なにが一番合うかお試し」という軽い気持ちで、あまり期待せずに始めましたが、一人机に座って、コツコツと決められたことをこなすだけの公文の教材が、妙に安心感があったみたいで、無料体験から間をあけずそのまま正式にスタートし、中学一年の今に至っています。

長かったですが、これが、うちのチビにとって、基本の軸になる教材を見つけるまでのお話です。

英語を学ぶ手段は、世の中には沢山ありますが、なぜ私たちが公文を選んだかという理由と、今日に至るまでは、次回の記事にしたいと思います。(現在執筆準備中)

決して、公文を勧める記事ではなく、うちの子にはたまたま相性がよかった、という体験談のみをご紹介するに過ぎないので、適当に体験談として軽くスルーしていただけると幸いです。

公文以外にも、公文が不得意とする分野を補うため、個人的に取り入れていることも、少しづつアップしてきたいと思います。

英検取得の進み具合についても、数か月に一度、報告がてらアップしていく予定です。

いろんなことを少しづつ別記事にして、記録として残しておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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