自閉症スペクトラム・受動型の中学生男子★英語の勉強奮闘記2(番外編★公文の良かった所・悪かった所)

前回の記事『きっかけ編』では、発達に偏りのある我が家のチビ(中学1年生・男子)が、紆余曲折の末、公文で英語の勉強を始めるまでのお話しでした。

この奮闘記シリーズは、チビの英語学習の様子が主なテーマなのですが、うちのチビの英語の学習について話をしようとすると、公文の話を避けて通ることができません。

なので今回は、「奮闘記」がまだ2記事目なのに、もう番外編かよ!という感じですがw、うちのチビにとっての、公文に行って良かったこと、悪かったことを、あげてみたいと思います。

公文の英語の情報だけお知りになりたい方は、次回の更新をお待ちください♪

まずは、うちのチビの特徴・特性から

元々小さな頃から、出来ることと出来ないことに差があり過ぎる所があり、一人で黙々とすることが向いていて、逆に言うと集団行動は全く向いていませんでした。

小さい頃は、苦手なことも克服してほしいという気持ちから、色々な習い事やスポーツのチームにお試しで出入りしていましたが、発達障害だと分かってからは、本人の意思を尊重し、あれこれ無理強いしないことにしています。

例えばスポーツは、元々運動神経が良くないというのもありますが、サッカーや野球など、大人数でのスポーツは好まないので、お友達に誘われて出かけて行っても、長くは続きませんでした。

逆に、水泳と空手は、小学1年から始めて、小学生で取得可能な、一番上の級(段)まで修了し、小学校卒業の区切りで辞めました。

勉強に関しては、中学入学のタイミングで、大手の集団塾に入塾したのですが、いろいろあって半年で退塾しました。(このお話もいれずれ改めて…)

逆に、公文は、保育園年長さんから始めて、途中スランプなどもありましたが、中学1年の現在まで継続中です。

苦手なことは全くできないチビですが、出来ることはとことんやり込む根気強さと集中力があります。

出来ない事はどんなに頑張っても全く出来ないけど、出来る事は人一倍頑張ることができモチベーションも長く持続する、そんな極端な特性を持つのが、うちのチビです。

公文に行って良かったところ

そんなチビですが、公文の学習法にはピタリとはまりました。

公文式学習というのは、皆さんご存知のように、「合う・合わない」や「好き・嫌い」という要素に、かなり影響をうける学習法です。

あとは、「論理的な思考力が育たない」とか「すぐに結果を求める人間になる」など、世間的にも、公文式で学ぶことの弊害について、あれこれ言われていることもあります。

実際、親戚から「いつまでも公文やってたら、物が考えられない子になるよ」と言われたこともありますし…

塾の説明会でも「公文で悪い癖をつけてきた子を何人も見てきましたので、お任せ下さい!」とも言われました(でもこの塾は、任せたのにイマイチで、結局退塾することに…(汗))

実際、公文の算数に関しては、公文式のコンセプトによって、計算の学習に比重が置かれているので、文章題や図形など、学校のカリキュラムに沿っていない部分が多々あります。

なので正直、公文に入れる際も、この点かなり気になって心配していました。

ただ、公文に7年通った上で出した私なりの答えを言うと、公文の算数を学んだから、思考力が育たない、とは思わなかったです。

なぜなら、公文で教えてもらえるのは計算ばっかりだな~と不安に思ったら、家庭学習で思考力不足を補うための教材を補助的に利用するなり、親が色々出来ることが沢山あるからです。

(ちなみに我が家は、ベネッセのチャレンジを併用したのと、論理エンジンで有名な出口先生の本を、補助的に活用していました。中学校に入ってから購入したのはコレ↓)

ただ、我が家のチビは、「想像することができない」「計画を立てることができない」子なんですが、「決められた手順に従って、延々と同じことを繰り返す」のは大の得意なんです(笑)

一人で机に座って、黙々とその日にやることをやって、採点してもらって、100点になるまで間違い直しをして、終わったらその日の学習が終了という、非常にシンプルで決まったリズムのある、分かりやすい仕組みが、チビの特徴にピタッと合致したんです。

チビは視覚優位型なので、プリントに赤ペンで「100点」と書いてもらって、自分の目で物事の節目が確認できることも、気持ちの切り替えの苦手なチビには、安心感につながりました。

誰かと競争したり、というのではなく、先生が考えてくれた進度に従って、自分だけのペースで、完全に自己完結型でいられたのも、居心地が良いようでした。

それから、100点をもらったプリントが自宅にどんどん増えていくのですが、修了したプリントの束が増えていく度に達成感を得られて、視覚的に励みになったようです。

あと、これは発達の検査を受けてから、後で分かったことなのですが、教材がモノクロのプリントというのも、集中力を保つのを助けてくれていたようです。

手をかけた感のあるカラフルな教材より、白地に黒文字のプリントの方が分かりやすくて落ち着くし、結果、集中力アップにつながった、というのも、うちのチビならではの特性かもしれません。

あと、地味な点ではありますが、私的にはこれが公文をやっていて一番の収穫だと思っているのが、毎日一定の時間机に座る習慣がついたこと。

保育園の頃からやっているので、たった数十分ですが、土日であろうが、盆暮れ正月であろうが、「毎日机に座って勉強するのが当たり前」の環境が自然に出来たんです。

うちの子の場合、小学校高学年や中学校になってから、突然勉強しなさいと言われても、こんなに素直に机に座ることを受け入れられなかっただろうと思うので、これは思わぬ利点となりました。

公文に行って悪かったところ

公文で学んだことで、良かったことは沢山ありますが、正直、うちの子にとっては良くなかったこともあります。

見方によっては「良い事」だという意見もあるかもしれないので、あくまでも私個人の意見ということでご了承ください。

実際に私が自分の子供を見てきて、「公文で悪い癖つけたな~」と実感したこと。それは算数で、計算の途中式を一切書かないこと。

これについては、折に触れ、家庭学習の際に私が「途中式を書くように」と指導してきたのですが、絶対に言う事を聞きません(泣)

チビはチビで、「公文の先生は途中式を書かないでいいと言う」とか、「途中で式を書いている時間がもったいない」という言い分があり、毎回、話が平行線で終わります。

(途中式を書かない事に関する戦いの詳細については、また別の機会にw)

小学校低学年では、計算が簡単なのでそれでもよかったんですが、学年が上がって、複雑な計算が出てくると、くだらないケアレス・ミスを連発するようになりました。

公文の懇談の際に、「途中式を書かないでミスを連発する」旨相談をしたのですが、「頭の良い子は、途中式を書かないんですよ。特に男の子さんはそうです。本人なりのプライドもありますしね。」と言い、先生に取り合ってもらえませんでした。

「いや、うちの子、頭良くね~し!(汗)」「実際、ミス連発してるのにプライドもクソもね~し!(怒)」と、ものすごいモヤモヤが私の中に残ってしまい、結局悩んだ結果、算数は小学校卒業と同時に辞めることにしました。

お世辞で生徒や親をヨイショしつつ、自分の意見(公文の方針)をゴリ押しする誤魔化しにしか思えず(性格悪いですね~、私w)、このままでは根本的な解決にはつながらないと判断したんです。

なので算数の進度は中途半端で、GⅡの一次方程式までで終了し、学習塾に切り替えました。

ただこれについては、公文の方針をフォローしておきたいのですが、地元の私立の中高一貫校などで好成績をキープしているお子さんは、公文の最終教材まで修了しているお子さんが多いです。

高校位になると、学校のテストで、B4のプリント1枚に問題が一つだけで、延々と計算の連続の末に最終的に一つの答えを出す、みたいな問題がザラに出てきますので、根気よくスピーディに計算するために、途中式を省いて計算する練習をするという考え方もまたアリだと思います。

最終までやってみないと、その手法の神髄に触れることが難しいのが、公文の算数なのかもしれません。

なので、計算力が真価を発揮する時のために頑張って継続するという選択肢もあるかもしれませんが、うちの子の頭脳では無理でしたwww

まとめると、うちのチビにとって「公文の利点と欠点は表裏一体」

自閉症スペクトラム(ASD)の中でも、受動型といわれる特性を持つ我が家のチビ・・・

「同じ手順を好む」という視点から考えると、真面目で根気強いという特性とガッチリとハマって、良いことが沢山ありました。

「同じ手順でしか出来ない」という真逆の視点から考えると、気持ちの切り替えが難しいという特性とガッチリとはまって、悪いことが沢山ありました。

今回主に算数のお話を例にあげましたが、公文の英語もまた同じような問題を抱えています。

座学で同じことの繰り返しをコツコツと延々やり続けるだけで、自分で考えて発信していくという、コミュニケーション力が上がらないのが問題点なんです。

なので、「チビ君、どこに英語習いに行ってるの?」と聞かれて、公文だと言うと、「えっ?」と言われることが多いのですが、うちの子の特性とこれまたガッチリはまる勉強手法なので、3年続いています。

そして、先ほどの算数の例と重なるのですが、公文の英語が真価を発揮するのは、小学校ではなく、高校や大学、もっと言えば社会人になってからだと、自分の体験からそう思っています。

英会話などのコミュニケーション系は、チビが自分自身でやりたい、と言って来たら、別途違う教材やスクールに行かせるつもりにしていますが、人と喋るのが苦手なので、多分言わないと思いますwww

ということで次回、やっとこさ、公文の英語のお話に入りたいと思います。

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