事件から60年。ロシアの雪山で遭難した未解決事件のドラマを放映するらしい…

今から丁度60年前のロシア(旧・ソ連)で起こった、ウラル山脈を登山中に9人全員が遭難し、それぞれが不思議なご遺体で発見された事件。

これは、遭難した登山チームのリーダーの苗字を取って、「ディアトロフ峠事件」と言われているのですが、先日、この事件に関するニュースがネットに出ていました。

→ロシア検察、60年前の「ディアトロフ峠事件」を再調査 雪山で9人怪死の謎

「は!?今頃?」って感じですが、遺族の方からの強い要望もあったそうですが、検査や捜査の技術が発達した今だから再調査に踏み切ったんでしょうか。

ロシアの検察によると、事件の原因について75種類も説があるみたいで、その中から非現実的な説と、殺人説が排除されて、3件まで絞り込まれたそうなんです。

そうすると、残るのは自然現象説しかないじゃんよ!と、私は色めき立ってしまいましたwww

で、2月1日からはロシアで『ディアトロフ峠』という連続ドラマも始まるそうで、日本でも放映してくれないかな~と思っています。

というのも、この事件のことを初めて知った時、「まるでXファイルに出てきそうな話だな!」と、ものすごく興味がわいて色々と調べてみたのですが…

調べれば調べるほどに謎が深まっていく、という感じで、その後の真相究明を待ち望んでいたからです。

この事件に関しては、事件の名前を冠したアメリカ映画もあったけど、なんかイマイチで。(この映画の感想は最後に)

実際の事件が起こったのが、1959年2月1日の夜だそうで、ちょうど事件の日にドラマが公開されるのも、なんだか感慨深いですね。

とにかくロシアという国は、底知れぬ不気味さを感じる事件が多すぎて、私は大好きなんです(大嫌いじゃなくて、大好きなんかい!とw)。

そうそう。今思い出したので、ちょっと横道にそれますが、先日アマゾンプライムビデオで、こんなの見つけました。(最近配信が始まったばっかりらしい…)

ロマノフ家の末裔 ~それぞれの人生~【Amazonビデオ】

まだ途中までしか見てないので、全部見てから改めてレビューしますが、なかなか面白いですよ。

「アナスタシア伝説」みたいな、自称・末裔さんの血縁を探して検証するドラマかと思ったら、全然違ったけど、ロマノフ王朝の悲劇に詳しい人なら、細かいところで楽しめると思います。

とにかくロシアは謎が多い(さすが「おそロシア」w)。

で、話を「ディアトロフ峠事件」に戻すと…

『ディアトロフ峠事件』自分なりの解釈

この記事に興味を持って読んで下さっている方は、「ディアトロフ峠事件」についてよくご存じということで、この先話を進めさせてもらいますね。(もしご存じでない方がおられたら、ウィキペディア「ディアトロフ峠事件」をご一読下さい。)

この事件は、普通に素直にシンプルに考えたら、「熊」とか「雪崩」が原因なんでしょうけど。

日本でもありましたよね。学生さん達が執拗に熊に襲われて亡くなった事件。
参考:ウィキペディア「福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件」

でも、ご遺体から舌がなくなるとか、放射能が検出される、って、熊とか雪崩が原因じゃ説明がつかないんですよね~。明らかにおかしいですもんね。

たとえば、「ご遺体の何体かが服を着ていなかった」というのは、なんとなく理解できるんですよ。

昔『八甲田山』という映画があって、あまりの寒さに気がふれた兵隊さんが、服を脱ぎ捨てて裸になってしまうシーンがあったんです。

子供の時に見たので強烈に記憶に残っているのですが、異常な寒さの中で人は服を脱いでしまうことは実際起こりうるみたいで、こういった現象を「矛盾脱衣」というそうです。(ウィキペディア「矛盾脱衣」

他の人の服を着て死んでいる人に関しても、寒さをしのぐために、先に死んだ人から着ている服を拝借したと考えられますし…。

放射能に関しては、当時のソ連だと、街でも大学内でも、知らない間に放射能にさらされる事はありえない話じゃないと思ってしまうのですが。

でも、いくらソ連といえど、舌とか眼球だけピンポイントでなくなるのは普通じゃないと思うんですよね…(汗)

ロシア(ソ連)という国は、あまり色々なことを明らかにしない国なので、実は真相を知っているけれど、何か隠しているかもしれないな~と、ご遺体から舌がなくなっていた話を見た時に思った記憶があります。

なので私は、宇宙センターとか軍の基地の実験に巻き込まれた説が有力かなと、思っていたんですが、つい最近になってテレビ(アンビリーバボー)で、「ヘアピン渦&超低周波音」説を見たんです。

あまりの説得力のある説に「あぁ、なるほど!」と膝を打って感動してしまいました。

竜巻の風とかが吹いたらテントを切ってまで外に出ず、むしろテントの中でじっとしているのが最善かなと思うんですが、ヘアピン渦による謎の轟音が迫ってきたら、びっくりして外に逃げるのも理解できます。

裸足や、片足だけ靴をはいて死んでいた人がいたということは、大人の男の人でもテント内にとどまることが恐怖に感じるほど、よっぽど切羽詰まった危機的状況だったんだろうし。

せっかくテントから逃げたはいいけれど、体力のある若い男性ですらも最後まで逃げきれず全員死亡したということは、冬の雪山の恐ろしさと、ロシアの土地の広さが伺い知れます。

まぁこの「ヘアピン渦説」も、現地で実証実験でもしない限り証明はできないのですけど、少なくとも、宇宙人とか、UFOとか、イエティとか、荒唐無稽な説よりは説得力あります。

今はビデオも低コストで用意できますし、冬の間中、定点カメラを何台か設置して、実証実験してほしいですね。

でも、ふと思ったんですが、こういうのって、何が真相かな~と調べているプロセスが一番充実した時間であって。

真相が分かってしまうのは嬉しいけど、真相が分かってしまうと、なんだかんだ予想することがなくなって寂しい、と思ってしまう私は、なんか矛盾してますよねw

…ということで、最後に映画の感想を。

『ディアトロフ・インシデント』を見た感想(ネタバレなし)

さきほど取り上げた『ディアトロフ・インシデント』という映画ですが、ご覧になっていない方のために、ネタバレをしない範囲で、感想を書くと…。

私はてっきり、「ディアトロフ峠事件」の再現とか、事件の真相を追及してくれる映画かと思って、レニー・ハーリン監督の作品ということもあって、よく下調べもせずにレンタルしました。

で見てみたら、全然違っていてがっかりしたんですがw、現代のアメリカの学生さんが、ディアトロフ峠事件の真相を解明するドキュメンタリー映画を作ろうと、実際にロシアに向かい、街で取材したり山に登ったりするお話でした。

なので、今から観る方は「ディアトロフ峠事件」という実話の再現映画と思ってみると、痛い目をみます(笑)

でも、期待しすぎていたからから私はイマイチな映画に感じたけど、「ただのB級ホラー映画」だと思ってみたら、それほどガッカリもしなかったかもしれません。

そう、きっと「ホラー映画」なんですよ。「SF映画」とか「ドキュメンタリー映画」だという触れ込みで見たから、映画が進めば進むほど「おいおい!」ってなるわけで…

カップルがイチャイチャして死亡フラグをおっ立てるのは「B級ホラー映画」のお約束で、あの時点で私は、この映画の本質に気づいて引き返すべきでした(笑)

あと、カメラがブレたり、走っている間に揺れたりという、ドキュメンタリー撮影用のハンディカメラからの視点で、映画が作られているのがどうにも苦手に感じました。

こういうのを私は今まで「POV(ポイントオブビュー)」というジャンルだと思っていたのですが、細かく言うと「モキュメンタリー(mockumentary)」ともいうんですね。

まぁ、いずれにしても、ハンディカメラで撮りながらの一人称視点は、私は乗り物酔いするタイプなので、ちょっぴり苦手なジャンルです(笑)

で、この映画、そんなにひどい画面のブレはなかったので、幸い、乗り物酔い(画面酔い)はしなかったものの、ストーリーの消化不良感がすごかったという…(苦笑)

『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』とか『パラノーマル・アクティビティ』みたいな映画が好きな人なら、少しは楽しめるでしょうか。

あと、これも最近知ったんですが、「モキュメンタリー」というジャンルの中でも、世に出ず埋もれていた映像が発見され、後日、日の目を見た、という設定の映画のジャンルのことを「ファウンド・フッテージ」というらしいですね。

「第三者によって発見された (found・ファウンド) 未編集の映像 (footage・フッテージ) 」という設定で、低予算映画に多い手法みたいです。

映画のジャンルや撮影手法とか、英語の用語を新しく知るには、良い機会になりました。

なので、ホラー映画とか、ハンディカメラの撮影者視点で映画が進行するジャンルが好きな人なら、もしかしたら楽しめるかもしれません(し、「お前ら!少なくとも自分らではった伏線は回収せ~よ!」とモヤモヤするかもしれませんw)

⇒『ディアトロフ・インシデント』を動画配信しているのは【dTV】